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その他2018.4.19【注意】エアコンなどの家電は「取付工事」が超重要。その取付業者本当に大丈夫?

家電取付け_エアコン④

 

冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどなど…。家電と切っても切り離せないのが「取付工事」。家電を購入した後、ほとんどの方が「取付工事」までお願いしますよね。

 

「家電の取付工事なんて、どこに頼んでも一緒では?」という声も聞こえてきますが…。実はこの「取付工事」、取付業者によって驚くほどにクオリティが異なります。

 

この工事、手を抜こうと思えばいくらでも抜けるし、手をかけようと思えばいくらでもかけられる。つまり取付業者の心持ち次第。恐ろしい話ですが、ずさんな工事も結構横行しています・・・

 

今回は取付業者の選び方や、ずさんな取付工事の怖さについてお話ししたいと思います。

 

ずさんな取付工事は、家電そのもののトラブルを引き起こすだけでなく、家の耐久性をも落としてしまう危険性さえあります。この記事をしっかり読んで、家電を購入する際は「取付工事」のことまでを考えて購入店を選びましょう。

 

 

家電の取付工事は、購入店のスタッフにお願いするのがベスト

 

家電の取付工事には2つのケースが考えられます。

 

①購入店のスタッフが取付ける場合。
②購入店が下請け業者に頼み、下請け業者が取付ける場合。

 

お勧めなのは断然①。まずは①②それぞれの流れを見ていきましょう。

 

①購入店のスタッフが取付ける場合

 

○電気店で家電を購入する。
 ↓
○購入の際担当したスタッフ、またはそのスタッフからお客様の情報をしっかり引き継いだスタッフが取付ける。

 

購入店のスタッフ=施工者。同一店ですべて行うので、取付工事だけで利益をあげる必要がありません。つまり「手を抜いてでも沢山取付けよう」なんてことを考えなくてよいわけです。

 

さらに購入店のスタッフである施工者は購入者のことをしっかりと理解しています。高価な家電を購入する際は、どんな人でもお店の方にたくさん相談をするからです。

 

なぜこの家電を購入したいのか」「どんな風に使いたいのか」「どんな環境で使おうと思っているのか」などなど、事前のお客様の想いを知っていると取付工事にも力が入りますよね。「このお客様にはこれから先、少しでも長く快適にうちの家電を使ってほしい」そんな想いが生まれるはずです。

 

こうした施工者は絶対に手抜き工事なんてしません。ちなみにカデンのエトウはこのタイプですw。

 

②電気店から依頼を受け、下請け業者が取付ける場合

 

○電気店で家電を購入する。
 ↓
○電気店が家電の取付工事を下請け業者に依頼する。
 ↓
○購入店とは別会社である施工業者がお客様の家を訪ね取付ける。

 

この場合、購入店と取付業者は別会社。つまり実際に家電の取付工事を行う業者は購入者のことを知りません。お客様が購入に至った経緯も、想いも知らぬまま「依頼されたから」取付工事を行います。

 

業者にとっては、取付工事を行うことこそが仕事丁寧さよりも作業効率(スピード等)を重視するケースが多く見られます

 

1日に少しでも多くの家電を取付けた方が利益が上がるので、当然といえば当然です。その利益追及がいき過ぎてしまうと=いわゆる「手抜き工事」が生まれます。

 

※もちろん下請け業者でも、きちん仕事を行う業者はたくさんあります。今回のお話はあくまで可能性の一つ。目安と考えてください。

 

 

ではどんな風にしてずさんな工事が生まれてしまうのか、エアコンの取付工事を例に見てみましょう。

 

 

エアコンの取付工事。手抜き業者は手なのかかる作業を短縮して1日3倍の数を取付ける

 

家電取付け_エアコン①

 

エアコンの取付工事、プロの施工者が行って、1日で何台位設置できると思いますか?

 

正直なところ、私たちは1日3台が限界です。どうやってもこれ以上はできません。なぜならまともに取付工事を行うと、どうやっても時間が足りないからです。

 

ですが一部の業者は1日に7〜10台ものエアコンを取付けるそうです。実に私たちの3倍!!です。

 

なぜそのような違いが出るのでしょうか?

 

答えは簡単。【手間のかかる作業を短縮している】からです。

 

手抜き業者は、エアコンの配管を真空にする作業を短縮する

 

エアコンの場合、もっとも作業時間を短縮しやすいのが【室外機】と【室内機】をつなぐ配管の中を真空にする作業です。

 

配管の中は【冷媒】という、冷やしたり、温めたりするために必要なガスが循環するとても重要な空間。この【冷媒ガス】を順調に循環させるために、まず配管内を真空状態する必要があるのです。

 

真空にするための方法は3つあります。

 

①作業は数妙で完了「エアパージ」

一昔前の主流。これは室外機の中の冷媒ガスを少量放出することで、配管内部の空気を追い出す方法です。作業は非常に簡単で、数妙で終わります。

 

しかしこの方法、冷媒ガスが減ったり、配管の中に空気や水分、不純物が残ったりしてしまい、3〜4年後に「冷えにくい」「モータの調子がおかしい」「ガスが詰まった」などトラブルが発生する可能性があります

 

またエアパージで放出する冷媒ガスはフロンガスです。環境保全のために、現在この方法は家電業界では推奨されていません(明確に違法というわけではありません)。

 

②作業は10分程度「真空引き」

真空ポンプを使い、配管内部を真空にする方法です。作業時間は10分程度。

 

配管内に少量の水分や不純物が残る場合もありますが、①の「エアパージ」に比べるとその可能性は低くなります。

 

③作業は30分〜1時間「真空乾燥」→カデンのエトウはこれを採用!

基本的には②の「真空引き」と同じ。真空ポンプを使って作業しますが、②よりじっくり時間をかけ、配管内部をほぼ100%真空状態にします

 

しっかり乾燥させるため水分や不純物もほとんど残りらないので、配管・冷媒ガス絡みのトラブルを格段に減らすことができる優秀な方法です。エアコンの効きもよくなります。

 

さぁ、あなたならどの方法で作業してほしいと思いますか?いうまでもなく③の「真空乾燥」ですよね?

 

しかし実際は今現在も①の「エアパージ」を採用している業者はたくさんいますなぜなら「エアパージ」は作業が簡単で早いから

 

30分〜1時間をカットするために、3〜4年後に不具合が発生するかもしれない方法を採用するのです。エアコンの取付工事の際「エアパージ」という言葉を聞いた覚えがある方は注意が必要です。

 

室外機と室内機の配管処理で短縮する

 

そうは言っても「エアコンを取り付けたときのことなんて覚えていない!」という人は、ちょっと外に出て室外機と室内機を繋いでいる配管を見てください。

 

配管が長すぎて、余った部分をぐるぐるに巻いている

 

こんな状態が見て取れたら、ちょっと危険です。これはスピードを重視する業者がよくやる方法。

 

本来配管はその場で、その家に合わせた長さに加工します。通常余ることはありません。

 

しかし1日に10台近く取り付けなければならない業者は、一軒一軒配管の長さを調整している暇などありません。あらかじめ一定の長さに加工した配管を使い、余ればぐるぐるに巻いて収納します。

 

ちなみにエアコントラブルの上位は「冷媒ガス抜け」。これはずさんな取付工事が原因であることがほとんどです。取付工事の際に配管がずれてしまい、最初から冷媒ガスが漏れるんですね。

 

配管がぐるぐるに巻かれていて、冷えにくい。こんなときは、取付工事ミスを疑ってもよいかもしれません。

 

今回ご紹介したのはほんの一例ですが、ずさんな取付工事がさまざな家電トラブルを引き起こす可能性があるということがお分り頂けたと思います。

 

では次に、家電の取付工事が大切な家(住宅)に及ぼす影響についてご説明します。

 

 

家電取付け時のネジの締め方一つで、家の耐久性にも影響が出る

 

家電取付け_エアコン②

 

「ネジの締め方で家の耐久性が変わる??」、またなんて大げさなことを…。と思った方もいるでしょう。でもこれ、決して大げさではないんです。

 

考えてみてください。ネジって、家に穴をあけるんですよ。考えなしに開ければ、当然家の耐久性に影響してきます。

 

本来正しいネジ締めは4工程かけるのが基本なんです。

 

【正しいネジの締め方】←カデンのエトウはこれを採用!

 

①下地に穴をあける。
②その穴の中にあるホコリ等を吸い取ってキレイにする。
③その穴をしっかりコーティングする。
④ネジを締める。

 

私たちは“ネジを締める”という作業に、上記4工程を費やしています。

 

さらに穴を開ける際は、家の耐久性にどう影響するかをしっかり考えます。これは「ネジを締める=家に穴をあける」ということがどれだけ重要なことか知っているからです。ワンプッシュ=1工程でネジを締めてしまう業者がいることに恐怖すら感じてしまいます・・・。

 

家電の取付工事は、このネジに代表されるように家に負荷をかける作業がほとんど。だからこそ取付業者には大きな責任があるのです。

 

私たちは家電取付の際、家の構造まで考えることを当然のこととして行っています。

 

 

まとめ

 

今回は、家電の取付工事の重要性についてお話ししました。

 

家電はずさんな取付け方をするとさまざまなトラブルを起こし、家の耐久性まで落とす可能性があることが分かって頂けたと思います。

 

実際ずさんな工事はかなりの頻度で発生しています。怖いのは、ほとんどの人(お客様)がそれに気づいていないということ。見た目では分りませんし、数年後こうした工事が起因のトラブルが発生しても、取付時のミスだと思う人は少ないはずです。

 

だからこそ家電を購入する際は、家電そのものだけにこだわるだけでなく、「取付工事」のことも考えておいてほしいのです。

 

一番失敗の確立が少ないのは、【家電を買った店のスタッフに取り付けてもらうこと】。家電店から依頼を受けて取付けを行う一部の業者は、利益を追求するあまり、必要な行程を省いたり、短縮したりする可能性があるからです。

 

家電を購入する際は、まず購入店としっかりコミュニケーションを取り、「誰が、どのような取り付けを行うのか」まで確認するようにしましょう。

 

 

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